本日7月27日に、一般社団法人わんむすびは創業1周年を迎えました。
これまで弊法人を支えてくださった多くの方々に、この場を借りて感謝申し上げます。
わんむすび創業のきっかけは、代表の石部自身がコンサルティングの仕事で多くの中小企業・事業者さんを回る中で、「仕事と介護の両立」という課題を目の当たりにしたことです。
これまでワークライフバランスといえば、子育て支援や女性活躍推進の目線で語られることが多かったですが、高齢化社会が進めば男性ベテラン社員の介護離職対策も必要となり、男女問わずあらゆる年代の社員が、家庭の事情により仕事一筋の人生を過ごせなくなる可能性が高まります。その一方で人間の高齢者向けのケアが追いついておらず、ましてペットケアのこととなるとさらに後回しにされてしまうのが現状です。
長年ペットを室内飼いされてきた方であれば、「ペットは家族」という価値観を抱きやすく、大病や大怪我となると「自分のことを後回しにしてでも、家族に寄り添いたい」という気持ちの方は多いかと思います。私もそうした気持ちで、ペットを含む家族のことを犠牲にしてでも仕事優先という価値観に適応できなかった過去があります。そんなギスギスした社会の歪みが、子どもやペットの虐待、保護動物など、弱いものへ向かっていることに気づいたことから、自分が心から解決を望む問題に、できることから取り組もうと思い、わんむすびを立ち上げました。
7月27日の創立にこだわったのは、実家で初めて飼った愛犬の誕生日からです。16歳の天寿を全うしたその柴犬は、私に犬と過ごす楽しさや温もりを教えてくれて、飼い主を取り巻く様々な出来事も経験させてくれました。その経験が、20年以上続く愛犬家としての価値観やライフスタイルに繋がっています。
これまで犬との生活からは「与えられる側」でしたが、これからは少しでも世の中のペットたちに「与える側」として役立てるような仕事をすることが、愛犬への供養になると思います。
保護された動物をシェルターなどで手当することはもちろん大事ですが、ペットが飼育放棄される原因を一つでも減らせる「保護動物の予防」もまた大事であると考えます。そうした原因にアプローチする方針に賛同していただき、徐々に行動の輪が広まっていたことは、この1年の大きな変化でした。
人もペットも、介護は突然やってくることが多く、長期化しやすいです。介護を受ける被介護者さんだけでなく、そのペットの世話もしたり、子育てと同時並行になったり、仕事で重要な役職に就いた時期に介護との両立が必要になるなど、子育て支援以上に多くの対策が求められる大変さはあります。飼い主支援は高齢者福祉と大きく関わるのはそうした背景があるからです。だからこそ、より多くの方々が支援に携わり、継続的に続けられる助け合いの輪を作ることで、保護動物や飼育放棄などの悲劇を減らすことに貢献したいと考えています。
わんむすびの2年目は、より多くの企業やプロの方々との連携を進め、地域の福祉に貢献できるような事業を展開してまいります。まだまだ試行錯誤は続きますが、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます!