2018年を振り返って

皆さまこんにちは!代表の石部です。

今年も残すところあと僅かになりました。わんむすび創業の記念すべき年をここで振り返りたいと思います。

わんむすび立ち上げのきっかけは、私が取り組んできた「働き方改革」の中で「仕事と介護の両立」問題を深掘りしたことでした。多くの中小企業やお店の経営者の方々にお会いして意見交換を繰り返す中、「ワークライフバランスはこれまで子育て支援の取り組み中心だったが、これからは親の介護をするベテラン社員の支援が多くなる」と語られたのが印象的でした。

しかしその一方で、「頭で考えて大事と思ったことより、自分がリアリティをもてる分野から取り組むべき」と思ったことも事実です。士業でも人事のプロでもない、子育ても介護も経験していない立場の中、どうしても見過ごせなかったのは「介護を受ける人がペットを飼ってた場合、そのペットの世話はどうなるんやろ?」という疑問でした。

もしも介護する人が仕事や家庭で忙しい場合、ペットはなおざりにされるのでは?

体が不自由な中で無理してペットの世話をした場合、どっちも倒れるんちゃうか?

突然飼い主さんが亡くなって相続の問題になった時、誰もペットを世話できずに捨てられかねへんやろか?

そんな疑問を抱きつつ、動物の命に責任を持てる立場でもない自分は、問題に気づいていても何もできないというもどかしさを感じていました。それでも20年以上前から「犬は家族ですが何か」状態で実家のワンコたちを溺愛し続けてきただけに、放っておけない問題として頭に残っていました。ボランティア活動ではなく、継続的な事業として回そうにも、どう動けばいいかわからなかったのです。

そうしたもどかしさを感じていた時、別件の仕事でお世話になっていた司法書士の先生との打ち合わせの席で、「家族信託」の制度のことを教わりました。財産を残す人が元気なうちに子供などの財産を託す人にどんな条件で託すか、それぞれの家庭の事情に合わせて柔軟に決められる制度ということで、ペットも託す財産に含まれるという話を聞いたことをきっかけに、この制度の普及からまず始めようと思ったところから、わんむすびの立ち上げに動きました。

社会貢献というと、自己犠牲や「何か大きなことをすべき」というイメージを持たれる方は多いです。しかし、自分にできることから少しずつ、継続できそうな範囲から行動することの大切さも改めて実感しました。今すぐお金にならなくても、誰かがやるべき仕事、今はあまり知られてなくても、今後広げていくべき仕事に関わることは、確かに大変なことは多いです。しかしその中でも「想い」や「理念」をもとに少しずつ共感の輪が広まって、やりがいを感じることも多いです。

来年は「もしもの時にペットを託せる人がいない」「ペットケアの支援は欲しいけど、お金が足りない」という困りごとに応えられるような体制づくりを目指しています。法律相談につきましても、より多くの方々の、ペットに関する悩みに応えられるよう取り組みを進めてまいります。

「戌年に犬に関する事業を立ち上げる!」という今年の抱負が叶い、多くの方々のサポートもあって立ち上げができ、改めてみなさまに感謝申し上げます。みなさまも良いお年をお過ごしくださいませ!