人と動物のふれあい活動

皆様こんにちは!今回は動物とのふれあい活動の内容や効果についてお伝えします。

現在行われている人と動物のふれあい活動(CAPP)は、大きく動物介在療法(AAT:Animal Assisted Therapy)、動物介在活動(AAA:Animal Assisted Activity)、動物介在教育(AAE:Animal Assisted Education)に分かれます。一般的にはアニマルセラピーとして高齢者施設や病院などを訪問するボランティア活動が有名ですが、それぞれの事例について触れたいと思います。

動物介在療法

人の医療現場で、医療の専門家が治療やリハビリのために動物を介在させることです。専門家の関わりのもとで一人一人の患者さんに合った治療目的を明確にし、様々な取り組みが行われています。治療の促進や早期退院、患者さんのQOL向上などの目的で取り入れられることもあります。

これは高齢者だけでなく、乗馬セラピーや小動物とのふれあいプログラムなど、子どもたちの療育に活用されることもあります。

動物介在活動

高齢者施設、障がい者施設、病院などで動物と触れ合う機会のことで、人の情緒的安定やレクレーション、生活の質の向上などを主な目的にしています。アニマルセラピーの多くはこのタイプです。

外部から動物とボランティアがやってくる活動だけでなく、施設で動物を飼育しているところや、ペット同伴で入居できる老人ホームも存在します。前回のブログで書いた通り、高齢者がペットを飼うのは多くのメリットがあります。実際に施設でも「表情が豊かになる」「入居者同士の会話が増える」「認知症の症状に改善が見られる」などの効果が感じられるそうです。

動物介在教育

小学校などで行われる、命の大切さ、正しい動物とのふれあい方、動物福祉などを学ぶ教育的活動です。生活や総合学習などで取り組まれることが多いです。行政との提携による動物愛護教室の取り組みも見られます。

立教女学院小学校のように、外部からボランティアやワンちゃんを呼ぶ活動だけでなく、「学校犬」として毎日登校する犬がいる小学校もあります。児童が有志で学校犬のお世話をしたり、授業に参加したり、「犬がいることで児童たちの集中力が高まる」という効果も現れているようです。優しく動物と触れ合うことは、子どもの情操教育にも大事なことです。

 

犬や猫と暮らす子どもはアレルギーが少ない、犬や猫を飼う高齢者は病院への通院回数や薬の投薬回数が少ないなど、ペットとの暮らしが人の健康にプラスの力をもたらす報告も聞かれます。もちろん動物が心身ともにリラックスできる環境づくりは必須ですが、これは人の心身の健康とも連動しています。

わんむすびが目指すのは、子どもからお年寄りまで人と動物がふれあえる社会を作ることです。現状は限られた人や時間の中でできる活動に止まってしまっていますが、今後はこうしたふれあいにも取り組みたいと考えています。