皆様こんにちは!インターンのいしかわです。
今回のテーマは「愛犬国家と殺処分0、どうやって両立している?」です。
国民の3人に1人が犬を飼っている計算になるほど、愛犬国家なチェコ。けれど犬の殺処分は0!その秘訣を、犬の保護施設へのインタビューを中心にお話していきます。
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・ワンちゃんは家族だと思う
・海外に行くのが好き
・動物愛護に興味がある、勉強したい
★飼育放棄されてしまったワンちゃんはどうなる?★
いくらワンちゃん大好きなチェコといえど、やっぱりワンちゃんを途中で手放してしまう飼い主さんはいるんじゃない?
残念ながら、答えはYESです。でも犬の殺処分は法律で禁止されているので、殺されてしまうことは絶対ありません。かといって、街中・田舎に関わらず野生のワンちゃんは1匹も見当たりません。
飼育放棄されてしまったワンちゃんは一体どうなるのでしょうか?
DOG POINTさんという保護施設にお邪魔しました。
①まず最初に起こること
体内に埋め込まれたICチップで元の飼い主を探す
ワンちゃんはブリーダーのもとにいるうちから、写真右上の注射器でICチップを体に埋め込まれ、そこに新たな飼い主さんの個人情報を書き込みます。ちなみに左側の機会がICチップリーダー。
もし道端で飼い主さんが近くにいないワンちゃんを見つけた場合、警察が保護してICチップの情報を読み取って飼い主に連絡をします。一時の気の迷いから放棄してしまった飼い主さんであれば、反省して再びワンちゃんを引き取り、一件落着です(^-^)
②それでも飼い主さんが飼育を拒否した場合
保護施設に引き取られる
捨てられてしまったワンちゃんが保護施設に引き取られるのは、日本と一緒ですね。キャパシティオーバーとなる場合、保護施設が引き取りを拒否できるという点も共通しています。
「あれっ ここ日本と違うぞ!」と思ったのは他の保護施設との連携です。
「うちではこれ以上引き取れない…」となったときにまだ空きのある保護施設に連絡を取ることで、たらい回しになる保護犬を減らしているのですね。
③里親が見つかるまでは…
健康チェックやしつけでより立派なワンちゃんに!
保護された後は狂犬病でないか、体内外の寄生虫はいないかなどをチェックし、数々のワクチンを投与します。また、前話でも触れましたがスタッフさん自身がトレーナーであり、保護犬にしつけをしていきます。施設の滞在期間に特に限度はないそうで、長くて2年越えの子もいました。
厳しい環境の中で怖がり・強い警戒心になってしまったワンちゃんは、「褒めるしつけ」によって3週間ほどでみるみる改善していくそうです(^^♪
下の写真は保護犬譲渡イベントのときのものですが、人間と仲良しだなあ~という印象でした!
★やっぱり施設の運営って苦しいの?★
保護施設で暮らしているワンちゃんは、当然ながら生活費用・里親探し費用の支払い能力はありません。それゆえに、日本の保護施設は無償かつ拘束時間の長いボランティアによって支えられている感が拭えません。
やりがい搾取まがいの苦しい運営では、いつか施設そのものが潰れてしまいそう…と常々思っていました。
DOG POINTさんはご家族で運営されていて、従業員を数人雇い、かつ年に数回集めるボランティアにも給与を支払うそうです💰
自分たち家族の生計を立てるお金・従業員の給与・ボランティアの給与を賄えているだけでも「どこからそんなお金が..!」という感じなのに、なんと自治体や国から補助金を受けとっているわけでもないとのこと。
彼らの収入源はどこ!?を以下にまとめました。
・民間の寄付:ペットショップ等に寄付BOXを置いて、多くの人から少額ずつのお金を集める。
・ペットホテル経営:保護犬のお世話と並行して、飼い犬を預けるサービスを行っている。
・野生犬捕獲サービス:野生の犬が発見された場合、その子を捕獲しに行く。
・終生預かり:それ以上飼育を続けられなくなった飼い主から、料金を徴収してワンちゃんを引き取る。
・スポンサー:犬用グッズを販売する会社をスポンサーにつけている。
・グッズ販売:ワンちゃんの写真が載ったカレンダーや、Tシャツ(人間用)を売っている。
保護犬のお世話以外のサービスによって、お金を確保しているんですね。個人的に、犬用グッズ会社をスポンサーにつけるのは「上手い!!」と思いました。顧客は「愛犬家」で一致しているけれど、提供するのは「ペット用品」or「ワンちゃん」で役割分担されているからです。
★お散歩体験で、ワンちゃんと気軽に触れ合えちゃいます!★
DOG POINTさんでは、訪れた人が気軽に保護犬とお散歩できるサービスを行っていました。なお、料金は無料( *´艸`) 私もお散歩担当させてもらいました。
「犬を飼いたいけど、初めてで実際どんな感じなのか分からない」と思っている人を手助けするという意味でも、「なんか楽しそうだから来た(・∀・)」という人に犬をより身近に感じてもらうという意味でも、有意義なものだなあとしみじみ。
行き場のない犬を減らし、犬を飼いたい!という人を増やすしくみに溢れたチェコ。
こうして殺処分0の愛犬国家が成り立っているのですね!
★第5話「チェコに犬を販売するペットショップはない!」★
殺処分をなくすためには、そもそもワンちゃんが過剰に産まれるのを阻止しなければいけません。そう考えたとき、ビジネス目的のペットショップはまさに天敵。そしてブリーダーにも様々なルールを課しなければ、不幸なワンちゃんが生まれてしまいます。
それらについて、ペットショップ見学とブリーダーへのインタビューを中心にお話しています。
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