ワンちゃん先進国・チェコ日記 第5話 チェコに犬を販売するペットショップはない!

皆様こんにちは!インターンのいしかわです!

今回のテーマは「チェコに犬を販売するペットショップはない!」です。

殺処分をなくすためには、そもそもワンちゃんが過剰に産まれるのを阻止しなければいけません。そう考えたとき、ビジネス目的のペットショップはまさに天敵。そしてブリーダーにも様々なルールを課しなければ、不幸なワンちゃんが生まれてしまいます。

 

私が学んだこと、感じたことを現地のペットショップ見学やブリーダーへのインタビューを中心にお話していきます。

 

☟こんな人におすすめのブログです☟

ワンちゃんは家族だと思う

海外に行くのが好き

動物愛護に興味がある、勉強したい

 

★チェコのペットショップに犬・猫がいないってホント?★

 

チェコに行く前から、「チェコではペットショップでの犬や猫の販売が禁止されている」というのをネットで見て知っていたのですが、正直実際に見るまで半信半疑でした。

 

なんでかって、日本ではペットショップの赤ちゃん犬・猫にいまだ根強い人気があるからです。ペットショップに全く犬・猫が売られていない光景を想像するほうが難しかったといいますか…

 

完全にこういうイメージですね。

 

 

プラハを歩き回って見つけた5種類のペットショップすべて、確かに犬・猫は1匹たりとも売られていませんでした。(同じチェーンに属する店をまとめて1種類としています。)

このうちの数店で「犬を飼いたいんですけど」とスタッフさんに聞いたところ、もれなく「ペットショップにはいないから、ブリーダーに問い合わせたほうがいい」って言われました。

どうやら本当にいないんですね。

 

ちなみに魚や鳥は販売を禁止されていないらしく、日本と同じようにショーケースが並んでいました。

 

★日本にはなさそうな「ちょっとユニーク」アイテム★

 

  • 名前付きストラップメーカー

写真に写っている機械を操作して、ワンちゃんの名前が入ったストラップを作るようです。可愛い。

 

  • ばら売りおやつ

スーパーで売っているコロッケとか天ぷらを彷彿とさせる販売スタイル。チェコでは大型犬が多いからか、1つ1つのおやつがデカめでした。

 

  • 犬用ピザ

日本のペットショップで犬用マカロンと犬用ケーキを見た時は驚きましたが、チェコも負けてませんでした。(笑)

 

★チェコで犬が増えすぎない理由3選★

 

冒頭でも述べたように、犬の殺処分0を実現するにはまず犬の過剰な繁殖を阻止しなければいけません。

チェコがそれに成功している理由とは!?私が思うトップ3を以下に挙げてみました。

 

1. 家族単位で営むブリーダー業

今回の調査で2か所のブリーダーさん宅を訪問しましたが、どちらも家族のメンバーだけで運営をまわしていました。ごく少人数で営むからといって仕事量が減るわけではなく、むしろ「ワンちゃん1匹1匹にそこまでやるのか…」と思うような内容でした。

 

⇧土佐犬ブリーダー Benta Oudiovaさん

 

まず毎日のごはん、散歩、トイレ処理。生後間もない赤ちゃんは常に温かい環境に置かなければいけません。他にも…

 

・ワクチン接種

・ICチップの装着

・獣医による健康チェック

・ユーロパス(海外に行くためのパスポート)の発行

・次の繁殖のための交配

・生まれた赤ちゃんの宣伝活動

・犬を引き取った飼い主さんのフォロー

 

やることは山盛りです。家族単位でこれだけの仕事をこなすのは大変なため、過剰な犬の繁殖は物理的に不可能となり、犬の供給数が抑えられているのではないかなと考えました。

 

2. 新しい飼い主さんの見極め

「それまでの飼育費用を払えば、だれでもワンちゃんを引き取ることができるのですか?」と聞くと、答えはNO

 

家の環境やそれまでの飼育経験、ごはんに何を与えるつもりか、などをチェックするそうです。ベルン犬ブリーダーDaniel Brodanさん宅では、奥様がシンパシーを感じられる人でないと犬を渡さないんだとか(笑)

 

⇧ベルン犬ブリーダーDaniel Brodanさんご夫婦

 

3. 1匹のお母さんが繁殖を行える頻度

1匹のお母さん犬が繁殖を行えるのは1年に1回まで。多すぎる繁殖は法律によって禁止されているそうです。

それを越えて繁殖させている違法ブリーダーについては、警察が発見次第、子犬と母犬を取り上げて動物保護施設へ連れていくとのこと。

 

 

★ブリーディングはビジネスではない★

 

子犬を新しい飼い主に引き渡す際、それまでのお世話にかかった費用こそ徴収するものの、決してそのお金で生計を立てられるわけではありません

実際、ブリーダーさんのご家族の誰かは別のお仕事へ出かけている状態でした。

 

人間のこどもが家の労働力として産み落とされる時代は終わったし、

犬のこどもが人間の生活費のために産み落とされる時代も終わったんですね( ^^)

 

 

★次回予告「第2弾in アメリカ、行ってきます。」★

 

これまで合計5話にわたり、チェコのワンちゃん福祉事情を書いてきました。

これだけではもったいない…と思ったいしかわは、今度アメリカ・ロサンゼルスへ調査しに行くことに決めました!

 

これを書いている翌週に出国なので、正直全てがまだ「予定」です。なので、こんなこと調べたいな☆を色々お話していきますね!

 

お楽しみに!

⇧街中でみつけたオシャレオブジェ