室内犬の環境整備

みなさまこんにちは!代表の石部です。

犬の飼育環境と言えば、昔は外に犬小屋を設置しての外飼いのイメージでしたが、現在は9割以上の家庭が室内飼いとなっています(2018年ペットフード協会調査)。そんな環境で特に安全に配慮すべき点は「犬の目線での危険物排除」と考えます。私の実家でもずっと室内飼いですので、これまで工夫してきた室内犬の環境についてお話しさせていただきます。

 

食べ物の危険を避けるには

中型以上の元気な成犬が飛び上がった時にはダイニングテーブルに届いてしまうこともあります。知らぬ間におかずを食べられたということも起こり得ます。テーブルを片付けるのは必須ですし、フードやおやつは扉の中にしまって、犬が開けられないようにしましょう。

食べさせてはいけない食品も知っておきましょう。具体的にはわずかでも塩分や糖分のある食べ物のほか、ネギ類、チョコレート、ココア、キシリトールを含む食品、ぶどう(干しぶどう含む)、生の卵白、甲殻類などが挙げられます。犬はいわば「雑食系の肉食」ですので、特に肉類の取り扱いは細心の注意を払う必要があります。

 

家具対策

子犬の頃は、実家の木の家具は足をかじられ、爪で引っ掻いた跡が残っていました。わずかでも隙間があればすり抜けかねないため、玄関からリビングまでの通路、階段の手前には柵を設けたり、家具の転倒防止策をとったり、段差のあるところはスロープやステップを使ったりと、怪我や脱走の予防に力を入れるといいでしょう。

老犬の場合、段差と足元の対策は必須です。ステップなどで足を滑らせる怪我を防ぐだけでなく、壁も柔らかい素材を使うとベターです。

 

噛んでも良いものを置く

犬の噛み癖を治すには、それなりの時間やトレーニングが必要です。若いほど何かを噛みたがるものと理解した上で、噛んでも良いおもちゃを「犬専用」「一緒に遊ぶ用」の複数用意しましょう。後者は遊ばない時には犬の目の届かないところに片付けます。

 

床の注意点

犬は米粒にもお菓子の食べかすにも敏感に反応します。落ちているものを誤って食べたり飲んだりしないように、常に清潔にするのが必須です。フローリングは犬の足にとって負担が大きくなりますので、ホームセンターなどで専用マットを買って敷いておくとベターです。

 

室温設定

犬種にかかわらず、犬は暑い環境を嫌がります。特に夏の留守番はエアコンが必須です。犬にとっても25〜26度程度が適温と言われており、温度や湿度はこまめに管理しましょう。

 

クレートやケージの工夫

愛犬可愛さに、同じベッドで寝たいという人も少なくないですし、気持ちはわかります(笑)。しかし災害時はクレートに入れて避難させることが条件となる場合があるため、普段からクレート慣れさせておく必要があります。子犬の頃からリビングなどに設置して、休憩場所や寝室として使ってもらい、安心できる居場所にしておきましょう。

ケージを設置する場合は、日当たりや風通しの良い場所で、人の出入りが多いところを避けます。水をいつでも飲めるよう、器を使ってケージにおいておくようにしておきます。

 

トイレの注意点

犬は自分の寝場所近くにトイレがあるのを嫌がる傾向があります。常に清潔を保てるよう、寝場所から離れたところに設置して、こまめにペットシーツを交換しましょう。ベランダや庭など外に設置しても良いですが、犬種によっては室内でのトイレ自体嫌がることがありますので、その場合は素直にトイレのための短い散歩が必要です。

 

災害時の備え

災害が起きた時に一緒に避難できるよう、日頃から以下のものを準備しておきたいです。基本的なしつけ、トイレやクレートのトレーニングをして、万が一の時に備えましょう。

・7日分のフード、水

・薬や療法食

・写真やペットノートなど、愛犬のことが分かる資料

・首輪もしくはハーネスとリード(予備も用意する)

・キャリーバッグもしくは犬用バギー

・クレート

・ペットシーツなどトイレ用品一式

 

犬との暮らしは大変なことがたくさんありますが、一緒に暮らして楽しいこともたくさんあります。怪我や病気を防いで長生きできるよう、日頃から工夫を重ねて快適なペットライフを過ごしましょう!