皆様こんにちは!
今回は犬や猫の生涯必要経費、つまり飼育にかかる費用について説明いたします。
ペットに関する相続や信託をお考えの方にとって、今後どの程度の出費がかかるかは非常に気になる問題かと思います。ペットの高齢化やペット業界の成長などによってペット一匹あたりにかける費用は上昇傾向ですが、その内訳は体のサイズや生活スタイルによって異なります。
産経広告社「ペットビジネスハンドブック2018年度版」によりますと、犬の平均寿命が13〜15歳に伸びたこともあり、全体では年間必要経費は約11万円、生涯で約160万円というデータがあります。サイズ別の内訳は下記の通りです。大型犬の方がお金がかかりそうなイメージですが、長生きの傾向がある超小型犬の方が、総額では必要経費が高くなることが分かります。
犬全体 | 超小型犬 | 小型犬 | 中型・大型犬 | |
平均余命(歳) | 14.19 | 15.01 | 14.66 | 13.29 |
生涯必要経費(円) | 1,600,827 | 1,781,083 | 1,574,724 | 1,530,798 |
続いて猫のデータを見てみましょう。猫の場合は犬ほど費用はかからず、全体では年間約7万円、生涯で約108万円となっています。しかしながら下記の通り、外に出るかどうかで金額は大きく変わります。
猫全体 | 外に出る猫 | 外に出ない猫 | |
平均余命(歳) | 15.33 | 13.83 | 16.25 |
生涯必要経費(円) | 1,076,313 | 838,732 | 1,143,565 |
飼育費用の3分の1程度がフード代の傾向が続いていますが、費用の増加はしつけ教室、トリミング、ペット過ごせる施設などペット関連サービスの増加や、高齢化によるペット医療費の増加などが背景にあります。
相続や贈与、遺贈など、まとまったお金が動く場合は税理士や司法書士など法律の専門家のみならず、動物病院やペット関連施設などにも相談して、大まかな費用の目安をつけましょう。統計データはあくまで目安ですが、それぞれのペットの年齢や生活スタイル、求めるケアなどに応じて飼育費用を計算した上で「もしもの時」に備えると良いでしょう。