猫の総合相談センターHappy Tabby様訪問

皆様こんにちは!代表の石部です。
大阪府八尾市にある猫の総合相談センターHappy Tabby様を訪問させていただきました。

「猫と人との社会問題を通じて動物愛護について考える総合施設」というコンセプトのHappy Tabby様は、2019年に獣医師の橋本絵莉子先生が立ち上げられた、猫と触れ合って人がつながり合う拠点となる社団法人です。
モットーは「獣医師とつくろう!人も猫も笑顔で共生する社会」です。
近鉄高安駅から10分ほど歩いた住宅地に、今年新たに見学スペースを備えた手術室、保護猫カフェ、交流の場ができました。

活動の背景には、保護猫活動に携わる方々の共通の悩みとして挙げられる猫の過剰繁殖問題があります。
獣医師としてできること、すべきことを模索した結果、1匹でも多くの猫に避妊去勢手術を施せるスペイクリニックとしての役割を担いつつ、猫の不妊去勢手術普及に向けた啓発活動、助成金構築、地域の学生さん向けの出張授業、保護猫の譲渡活動など、多岐にわたる事業を展開されています。

1階で行われている手術は、横のスペースから見学させていただきました。
避妊去勢手術に特化し、一般診療を行わず、専門の技術や設備を充実させた結果、年間4000頭以上もの手術が実現しました。

日本では「避妊去勢手術は6ヶ月以上から」と言われがちですが、実際には5ヶ月齢までの手術が望ましいです。
4〜5ヶ月齢での妊娠や出産は多いため、手術が遅れればその分繁殖は進んでしまうからです。
Happy Tabby様では実際に5ヶ月齢までの手術を多く手がけておられますが、術中・術後特に問題なく、健康に過ごしているとのことです。獣医師自ら「不妊手術は5ヶ月齢まで」を提唱・発信することで、猫の過剰繁殖トラブル防止を目指しています。

2階は保護猫カフェです。
私がお邪魔した時は定休日でしたので、猫と触れ合える部屋を見学させていただきました。
猫ちゃんたちは1階のクリニックで医療処置を受けて、ここで新しい家族との出会いを待っています。

カフェ営業日には飲食しながら保護猫たちを眺めたり、スタッフに猫に関する相談をしたり、さまざまな猫の資料で学びを深められます。
利用代金や保護猫譲渡費用などは、全て不妊去勢手術のための寄付になります。

頂いた資料には、院長の橋本先生自ら描かれたという啓発漫画までありました。
驚くべき多才ぶりです!
他の漫画、チラシ、ポスターなどの資料はホームページの啓発のための各種資料からも閲覧できますので、興味ある方はぜひそこから学びを深めてみてください。

Happy Tabby様のもう一つのテーマは「命の教室」です。
獣医師の立場で、野良猫のこと、猫の正しい飼い方、動物を慈しむ心を持ってもらうことなどを重視しています。
活動は手術見学の受け入れ、各地の出張授業のほか、絵本の自費出版もされています。
私も早速購入し、読ませていただきました。
捨て猫からの目線、保護活動家の想いが伝わってきて、悲しい事実に胸が痛くなります。

お忙しい中の見学対応ありがとうございました!

わんむすびとしても、できることから活動を応援させていただきます。