保護犬と暮らすということ(後編)

皆様こんにちは!インターンの濱です。
今回は実際の保護犬との生活についてご紹介させていただきます。

〇保護犬と暮らす

先住犬と受け入れた子の接し方、夜間の遠吠えや、トイレトレーニング等、実際に受け入れてみると様々な壁にぶつかりました。その中でも、特に苦労したのは食事を取らせることです。

緊張からか、何を与えても進んで食べようとはせず、おやつでさえ食べませんでした。環境の変化で、体力が削られていってしまう点を考慮すると、保護犬を迎えたら何よりもまず、食事、水分を摂らせることを優先 すべきだと思います。少なくとも最初の1週間は 24 時間ほぼ付きっきりの状態が続きました。

先住犬と受け入れた子との愛情の注ぎ方の違いにも注意しました。受け入れた子と区別して、先住犬に対して今まで以上に愛情を注ぐようにしていました。しかし、受け入れた子に24時間付きっきりという状態が続いてしまったことが原因か、口周りの毛が抜けてしまうといった症状が現れてしまいました。「今まで家族全員の視線が自分に向けられていたのが急に新しく来たヤツ(保護犬)に取ら れてしまった。」となり、ショックを受けたのかもしれません。先住犬がいるからこそ安心な部分もあれば、新たに向き合わなければいけない不安要素もあると実感しました。

〇2年が経過した現在

現在は、私たち人間はもちろん、写真のように、先住犬ともとても良い関係が作れていると思います。

受け入れた子にとって、先住犬がいたというのはかなり大きな影響を与えたと感じています。先住犬が見本となって、おもちゃの遊び方や私たち人間への甘え方を教えていました。先住犬が甘え上手で人間が大好きな子なので、その子が人間を信頼している様子を見せることができた点が心を開いてくれるきっかけになったと思います。人間が無理に距離を詰めるのではなく、保護犬側から「この人なら信頼しても大丈夫かも。」といったように、歩み寄ってくるのを待つことが重要だと実感しました。 先住犬におやつをあげているとき、近くに寄ってきたので同じようにあげてみたら、はじめて私の手からおやつを食べてくれたときは感動しました。

私たち人間にとっては、犬とのかかわり方、しつけ方を見直すきっかけになりましたし、先住犬は、犬との遊び方を学ぶことができたと思います。
「保護犬と暮らす」ことは決して簡単なことではありません。しかし、生活を通して、先住犬も飼い主も大きく成長することができました。この記事を読んで少しでも保護活動に興味を持っていただけたら幸いです。ここまでご覧いただき、ありがとうございました。