皆様こんにちは!
本日は阪神・淡路大震災の日ですね。私も強い揺れで目が覚め、テレビを見てショックを受けたことを覚えていますが、あれから24年の月日が経つのは早く感じます。改めて犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。
1.17を機に防災教育などの取り組みもある中、わんむすびとしても数回に分けてペットとの防災について情報発信いたします。地震に限らず、災害はいつ、どこで起きるかわかりません。ましてペットを飼われているご家庭の場合、自分もペットも身を守るためにどうするか気になる方もおられるでしょう。
人とペットの災害対策ガイドライン
実際のところ、ペットとの避難を諦める人は少なくないです。ガイドラインを活用した避難訓練なども実施されていますが、現状はまだまだペットの災害対策は課題が少なくありません。
「人命優先と分かっているので避難所には行かない」
「ペットを連れて行けそうにないし、行ったとしても迷惑がられると思う」
「うちの町ではペットとの避難ができないと言われた」
そういった声が聞かれることもあり、災害時も家にペットを置き去りにしてしまうケースが見られます。その結果、倒壊家屋にペットと残る人やペットの世話で自宅に戻る人が余震に巻き込まれて亡くなるケースや、ペットとの車中生活でエコノミークラス症候群にかかるケースが相次ぎました。もしペットを野に放ってしまうと、捕獲や保護は大変です。災害や人への怯えから人を怖がりますし、保護されても元の家が倒壊した、避難環境の都合で飼えないなどの問題が発生しやすいです。その結果、保護した犬猫の1割しか元の飼い主さんに戻せないのが現状です。
政府もこの事態に手を拱いているわけではなく、環境省は2013年にペットとの同行避難を基本とした「災害時におけるペットの救援対策ガイドライン」を策定しました。その後多くの自治体でガイドラインが活用された反面、ペットの受け入れや預かりなどで新たな課題が見えてきました。2016年の熊本地震への対応状況なども踏まえてガイドラインが改定され、2018年には「ペットの災害対策ガイドライン」が策定されました。
ここで書かれた「同行避難」に似た言葉に「同伴避難」があります。まずはその違いを説明します。
同行避難
同行避難とは「飼い主がペットを連れて、指定緊急避難場所などに避難すること」です。一般的にペットと避難できるのはこうした避難所ですが、人は室内、ペットは外と隔離されます。室内で一緒に過ごせないどころか、かろうじて雨露をしのげるだけの場所になりがちです。もしシニアペットを飼われている場合は、自治体などに改善要望を出されてもいいかと思います。
同伴避難
「避難所でペットと一緒に避難生活をすること」は同伴避難と呼ばれます。ただし被災者が避難所でペットを飼うという意味で、同じ部屋で過ごす意味ではないとしています。先日の西日本豪雨で岡山県総社市がこうした同伴避難所を開設して話題になりました。避難所でペットと同居できるか、別の飼育スペースで過ごしてもらうことになるかは避難所によって変わりますので、必ず自治体等にご確認ください。
なお、災害時の避難場所には、災害発生時あるいは発生の恐れがある場合に一時的に避難する「緊急避難場所」と、災害によって一時的に生活拠点が失われた場合に滞在する「指定避難所」があります。ペット受け入れは後者となります。
何れにせよ、避難場所では動物が苦手な人、動物アレルギーを持つ人、子ども同伴で動物と接触できない人など、愛犬家や愛猫家でない人との共同生活はつきものです。避難所があっても収容人数やペットの受け入れには制限があるため、ご自宅の状態を慎重に確認し、可能な限り在宅で過ごされることも推奨されています。