皆様こんにちは!前回に続いて人とペットの災害対策について書きます。
ペットの災害対策に多くの課題が山積していますが、日頃からの備えで救える命があることも事実です。今回は飼い主サイドでできる備えについて説明いたします。
ご自宅の安全対策
大切なペットを守るためには、まずは飼い主様自身の身を守るのが一番大事です。ご自宅の耐震対策のほか、ストッパーと突っ張り棒で家具が倒れないようにする、窓や家具などのガラス飛散防止をする、水や非常食を備蓄するなどの備えが必要です。ペットの寝場所はケージにして、なるべく窓や塀から遠ざけたり、家具が倒れてこない場所に置いたり、目の届くところで寝かせるなどの工夫が必須です。強い揺れを感じたらすぐ机の下や毛布などで頭を守りましょう。
マンションにお住まいの場合は、マンション防災ハンドブックが分かりやすくて参考になるかと思います。
http://www.city.kyoto.lg.jp/digitalbook/book_cmsfiles/279/book.html
地域の防災情報・計画を確認する
お住まいの自治体でハザードマップや避難場所情報、支援物資受取先、防災計画を公開していますので、ホームページや役所・役場等で確認しておきましょう。もしペットを同行させての避難ができる場合は、その場所を確認して複数経路での避難訓練などのシミュレーションも大切です。
みんなで考えようペットの避難
ペットの防災対策につきましては、京都市発行の「みんなで考えようペットの避難」チラシが分かりやすくて参考になります。
http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000200/200267/soubana.pdf
京都市のペット防災サイト
京都市にお住まいの飼い主様は、ペット防災サイトや毎年開催される京都市防災総合訓練もご参照ください。お問い合わせ先は保健福祉局 医療衛生推進室 医務衛生課です。
http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000200267.html
飼い主・ペット両方の備蓄品
ご自宅での食料備蓄は、7日間が目安です。1〜3日目は冷蔵庫や冷凍庫の食材を活用し、食パンのように自然解凍で食べられるものもあれば凌ぎやすいです。4日目以降はフリーズドライ、缶詰、レトルト食品などで対応します。
ペット向けも人間用も、少し多めに水や食料を備蓄し、定期的に古いものから順に食べ、足りなくなったものから順に補充しておくのがお勧めです。
備蓄品の優先順位は以下の通りです。
1、健康や命に関わるもの
薬、フード、水などを、5〜7日分備蓄しておくことが望ましいです。シニアペットの場合は療養食も必要です。使い慣れた食器、毛布、ブラシ、トイレ用品などを持参し、キャリーバッグやケージでも避難できるようにしましょう。
2、身元情報
身元表示は普段から必須です。ペット・飼い主手帳をご用意し、ペットの名前や犬種などの情報のみならず、飼い主様のご連絡先、緊急時の預け先、ペットの写真、かかりつけ動物病院なども書いておくことをお勧めします。万が一はぐれたり逃げ出したりしてしまっても見つけやすいよう、首輪、迷子札、マイクロチップや、犬であれば鑑札も用意しましょう。
3、ペット用品
タオル、ブラシ、お気に入りの毛布やおもちゃ、ガムテープなどのほか、犬であれば予備の首輪やリード、ペットシーツ、猫であれば猫砂などトイレ用品も必要です。ペット用備蓄品保管袋を作り、そこにも身元情報を書き込んでおきましょう。
しつけと健康管理
スムーズな避難や避難生活ができるよう、基本的なしつけやトイレトレーニングは必須です。他の避難者や避難ペットの迷惑にならない行動をとることは、ペット自身のストレスも軽減できます。ケージやキャリーバッグにも慣れておきましょう。
健康管理については、予防接種、寄生虫駆除は必須ですし、シャンプーやトリミングと合わせて清潔を保ちましょう。
家族やご近所の方々との連携
ペットの身元情報に緊急時の預け先を明記して、家族や友人などに預けたり、いざという時に助け合える飼い主ネットワークを作ったりして、助け合える関係づくりは非常に大事です。