見守りで猫を飼い続ける支援

皆様こんにちは!代表の石部です。
先日はペットのための終活セミナーにて講師をさせていただきました。
当日はたくさんの方々にご視聴いただき、この場を借りてお礼申し上げます。

セミナーで京都動物愛護センターさんよりご紹介いただきました「ペットヘルパーが定期的に訪問して猫さんの暮らしを守る」取り組みについて、改めて当ブログにてご説明します。

京都市さんでは「KYOTO CITY OPEN LABO」という、民間事業者さんから募ったアイデアやノウハウなどを、京都市さんと連携して新たなサービスを実装化する取り組みが行われています。ここでは福祉、観光、不動産活用などさまざまなテーマを示して事業者さんを募集する「テーマ型」と、民間事業者さんから自由な提案を受け付ける「フリー型」の2種類がありますが、ペットに関しては昨年「高齢者も安心してペットと生活できる仕組みづくり」というテーマで募集がありました。そこで採用されたのが、ねこから目線さんと連携して実証実験中の下記のようなペットヘルパーサービスです。

・月に1回ペットヘルパーさんが訪問し、飼い主さんと猫さんの暮らしを見守ります。

・ブラッシング、爪切り、買い出し、動物病院、遊び、お掃除、ご家族等への訪問レポートなどを通じて、愛猫と暮らし続けられる支援を行います。

・月々3000円〜(ご利用時間は15分2000円)で半年契約から、京都市在住の猫の飼い主さんにご利用いただけます(一部の山間部は出張費追加)。

このように猫を飼い始める支援、飼育困難になった後の支援など、万が一の時に頼りになるサービスといえます。

令和3年12月に65歳以上の市民300名を対象に行った京都市さんの高齢者のペットの飼養実態調査によると、高齢者で、ペットを飼いたい方は全体の57%であるが、そのうち、ペットを飼うことをあきらめている方は67%になります。

あきらめる理由としては「最後まで飼えるかわからない」を49%、「急な入院等で世話ができない」を44%の方が挙げており、健康等を理由に飼い続けられなくなることへの不安により諦める方が多いです。

ペットを飼っている人でも「急な入院等でペットの世話をどうするか」について36%の方、「最後まで飼えるか」について32%の方が不安に感じています。

ペットを飼えても世話ができない状態になっていることを福祉従事者などが発見し、自分の時間を削って代わりに世話をしたり、譲渡先を探したりするケースもみられます。

こうした問題解決には、ペットのお世話や万が一の備え、必要に応じて新たな飼い主さんに繋ぐサービスが欠かせません。だからこそ、少額で飼い主さんもペットも見守れる、人と動物双方の福祉の充実が必要です。一人一人にできることは限られていますが、こうして少しずつ民間の知恵が持ち寄られて、高齢者が安心してペットと暮らし続けられる社会の実現を願っております。

現状は京都市内の猫の飼い主さん限定のサービスですが、利用できる方には積極的にご利用いただくことで、他地域の愛猫家の方々、犬の飼い主さん、ウサギの飼育支援など、大きな広がりになってほしいと思います。