皆様こんにちは!代表の石部です。
11月19日に京都市下京区のひとまち交流館にて、菊浜まちづくり推進委員会様開催のペット防災セミナーにて講師をさせて頂きました。
菊浜学区とは、下京区の東側を流れる鴨川と高瀬川流域の地域で、最寄駅は清水五条駅または七条駅となります。任天堂発祥の地としても知られています。
川沿いの景色や町並みが魅力の反面、水害や地震リスクが存在するのは事実です。特にペットを飼われている住民の方々は、ペットフード、日用品、トイレ用品等一式をご自身で備蓄せざるを得ない事情がありますので、いざ災害に巻き込まれてもペットと一緒の避難が難しくなります。そこで、今回は「ご自宅でできる防災の取り組み」というテーマでお話しさせて頂きました。
以下講演内容をご紹介します。
ペット防災の目的
○災害から人もペットも守るために何に注意すべきか、一人一人がどうすればいいかが分かります。
○避難所でペットの受け入れが難しいことが多いので、自宅の全半壊を防ぎ、自宅で避難生活ができる可能性を高めます。
○手を動かしたり話し合ったりしながら、人もペットも守る防災の理解を深めます。
○防災を通じて、災害が原因で愛するペットを失うという悲劇を一つでも減らすことにつなげます。
防災の必要事項
○高齢者など一人では避難が困難な人がどこに住んでいて、どんな支援が必要か、事前把握が必要です。
○そのためには人もペットも顔見知りの関係の人との会話から行動に移してもらいます。
○家の危険を把握して改善に繋げられるのは、ご本人と信頼関係のある人に限られます。そうした人から啓発を呼びかけるのが大事です。一番望ましいのがご自宅での避難生活ですので、生活環境リスクを事前に減らして、ご本人もペットも助かるように準備しなければいけません。
○避難時の役割分担、避難後の協力体制などは事前確認必須です。よく「行政は何をしてくれるの?」とご質問いただきますが、基本的にそうした「公助」は混乱の収拾や緊急対応で手一杯です。自分の身は自分で守る「自助」と、地域の身近な人々での支え合いである「共助」を意識しての行動が求められます。
ハザードマップ
ハザードマップとは、土地の成り立ち、地盤の特徴、過去の災害データから災害発生のリスクを表示した地図です。
菊浜学区周辺では府県境付近の花折断層での地震や、鴨川と高瀬川の氾濫による被害が想定されています。
花折断層地震では、区内全域で震度6強での大きな被害が想定されています。その場合は這わないと動けず、飛ばされることもあります。
木造建築は耐震補強なしでは傾いたり倒れたりする危険が大きく、家具は固定していないとほとんどが移動し、倒れるものが多くなります。
下京区内で想定される最大の洪水浸水の深さは概ね3m以内。
鴨川・高野川氾濫時には永松〜崇仁学区では堤防が削られて、多くの建物が倒壊リスクに晒されます。
防災で日頃からできること
●災害時の安否確認方法を話し合う。
●地域でのつながりから助け合える関係を築く。
●家族、親族、ペットホテルなど、いざという時の預け先を確保する。
→緊急時の連絡方法、集合場所、ペットの避難や役割分担、避難対処などを話し合う。
●基本的な生活習慣のしつけ(トイレトレーニング、おすわり、伏せなど)
→「ハウス」と言えば素直に入ってもらえるのが望ましい。
●首輪、迷子札、マイクロチップなど、はぐれた時への備え。
→ペット&飼い主手帳にそれぞれの情報、飼い主の連絡先、かかりつけ医もしくは緊急預け先の連絡先などを明記する。
こうした防災、特に人もペットも両方守れるような啓発に向けて、非常に分かりやすくて便利なカレンダーができました!
今回の講演でもご紹介した「ペット防災カレンダー」です。
詳細は次のブログで紹介させて頂きますので、よろしければ是非防災にご活用ください!