【インタビュー】避妊去勢手術のできる獣医師育成を目指して Spay Vets Japan代表 橋本先生

皆様こんにちは!インターンの的場です。

今回は大阪の八尾にあるHappyTabbyさんにお伺いしました。その際にHappyTabbyさんが運営するHappy Tabby Clinic(※スペイクリニック)の院長でもあり、避妊去勢手術のできる獣医師育成を目指して設立された団体であるスペイベッツジャパン代表の橋本恵莉子様にお話をお伺いさせていただきました。

※スペイクリニックとは不妊去勢手術専門クリニックのことです。

Spay Vets Japanについて

以下引用

“当法人は,早期不妊去勢手術を含む繁殖予防の普及活動を行い、繁殖予防を通じて犬猫の過剰繁殖に関連する社会問題を解決することを目的とする。”

特に獣医師向けに避妊去勢手術の徹底のための発信や活動に力を入れられています。

具体的には、避妊去勢手術を行う勉強会や、獣医師や市民に向けた講演・啓発活動、世界の活動家もの交流などその他にも幅広く活動を行っています。

・スペイベッツジャパンの創立のきっかけはなんですか?

現代の日本には適正な飼育環境のキャパシティを上回る数の犬猫たちが存在します。その結果、行き場のない沢山の命達が亡くなっています。そしてこうした行き場のない命を救うことも、獣医師の大きな使命だと考えています。そのような行き場のない命を未然に防ぐために必要なのは避妊去勢手術の徹底です。ですが、避妊去勢手術の依頼の多さに現場が追いついておらず、より根本的な「避妊去勢手術のできる獣医師育成」の必要性を痛感しています。

また、避妊去勢手術の重要性を獣医師や一般の方に伝えても個人の力では手術で収益を出したいため行う営業活動のように感じ取られてしまい、自分だけが頑張っても「個人の意見」で片付けられてしまいます。組織としての研究とか現場の成果を発信して初めて認められることもあります。そのため、全国から思いが共通する獣医師の方を集め一個人事業主としての意見ではなく、チームとして発信をしたいと考えました。

・一般の方に伝えたいメッセージがあれば教えてください

避妊去勢手術の促進は、一般的な地域猫の保護活動などに比べると結果が目に見えづらいです。ですが、この活動は問題の根本的な解決に繋がっていくと考えています。

・獣医師に向けた発信のためにどのようなことに取り組んでいますか?

全国の各都道府県から621の動物病院に1軒ずつ電話で不妊去勢手術の推奨時期について尋ねました。海外では猫の避妊去勢手術を5ヶ月齢以下で行うことが新常識になりつつあるということを発表しています。そこで日本の現状を知り調査レポートとしてまとめつつ、スペイベッツジャパンの活動に興味をもってくださる方を集めました。そして、獣医師の方向けの手術のデモプレイや講演会を行っています。

・一般の方向けの発信はどのように行っていますか?

獣医師や保護ボランティアの方だけでなく一般市民の方も参加できる、不妊去勢手術の徹底を呼び掛ける講演を行っています。

・様々な活動をしていらっしゃいますが、活動をどのように両立させていますか?

一緒に働いている方や団体で関わりのある方、家族など周りの方の支えがあって両立できています。身近な方々にはとても、感謝しています。

・南紀白浜にあるSpay Vets Japan 犬猫繁殖予防病院について教えてください

以下引用

“Spay Vets Japan(一般社団法人スペイベッツジャパン)に属する全国の獣医師が団結し、安全で高回転に、低価格で犬猫の不妊去勢手術を行う専門の動物病院です。過剰繁殖により行き場を失う犬猫を南紀から無くすため、地元ボランティア・行政とも連携を取りながら、南紀に住む犬猫の不妊去勢手術の普及を目指します。”

過去の災害により過剰繁殖が引き起こされたことが問題視されていました。そして、これから来るといわれている南海トラフなどの災害での過剰繁殖を防ぐために防災目線の繁殖予防を5年間で徹底的にやろうという目的を決めて短期集中で行うために始めました。また、この病院の一番の特徴は全国の獣医師が白浜に集まることで、他の人から獣医学部では習わない技術を身につけることができ、技術を通じて動物たちに還元することができます。獣医師同士の技術交流としても白浜のスペイクリニックは重要な役割を果たしています。

毎日新聞 令和5年11月12日掲載 「野良猫から地域猫へ TNR加速 一斉手術計画」

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 今回のインタビューを通じて、改めて動物繁殖問題の解決の難しさや、様々な角度から切り込んでいかなければ解決に向かわないことを学び、スペイベッツジャパンが動物繫殖問題について、繁殖予防や獣医師の教育など多方面に果たす意義を実感しました。また、短い時間ではありましたが過剰繫殖の問題を全国の獣医師を巻き込み取り組み、現状を変えるために動いておられる橋本様の思いや人柄の良さを強く感じることができました。今後、私たちが貢献できるSNSでの拡散や、募金など関与できる形で関与していていきたいと思いました。

橋本恵莉子様、お忙しい中お話を伺わせて頂きありがとうございました。