“ワンコ・ライフ・バランス”が目指すもの

皆様こんにちは!
代表理事の石部です。

近年「働き方改革」「ワークライフバランス」といった言葉を頻繁に耳にするようになり、企業や自治体などでも様々な取り組みが進んでいますが、わんむすび立ち上げの背景にはそうしたワークライフバランスの問題も大きく関わっています。
私自身一般事業主行動計画の策定支援や女性活躍推進の広報などに取り組む中、「仕事と介護の両立」に関する課題を深掘りしていくうちに、ペットと暮らす高齢者の方々が要介護になった時の支援の手薄さに気づきました。

現状ではペットのお世話は介護保険の適用外ですので、ヘルパーは被介護者(介護を受ける方)自身のお世話はできても、そのペットについては何もケアできません。そこで考えうるのが以下の4つの選択肢です。

1、ペットシッターなど外部サービスを利用する
2、ケアマネージャーに対応してもらう
3、動きにくい体で飼い主様自身が必死にお世話する
4、家族、親族などもしもの時にペットを託せる人を決めて託す

ペットシッターは高額な費用のため利用する人は少なく、ケアマネージャーは何度訪問しても費用は変わらない、ヘルパーより柔軟に働けるということで、ケアマネージャーにしわ寄せがいったり、ペットの世話のために入院を拒んだり、体の手入れが行き届かず不衛生になったりといった問題が発生しています。

「犬は家族」という生活をしてきた私にとって、この問題はどうしても放っておけないものでした。飼育放棄の最大の原因は飼い主様の死亡や入院など高齢化の影響と知っていたこともあり、保護動物のケアだけでなく、飼育放棄の原因を少しでも予防するアプローチも重要と考え、法律の専門家の協力のもとわんむすびを立ち上げました。

 わんむすびでは、4の選択肢を確かなものにして、ペットに関するトラブルを法的な側面から予防することで、ペットと暮らす高齢者とそのご家族をサポートいたします。

高齢者の方々がペットを飼うことは定期的な運動や規則正しい生活習慣の維持、人との交流機会づくりなどのメリットがあります。わんむすびでは適切な飼育支援の環境を整えて、飼い主様自身のケアとペットケアの両立を進める活動を“ワンコ・ライフ・バランス”と名付け、時間や健康面などの制約があってもペットライフを諦めずに済む社会の実現に取り組んでまいります。